工業系大学建築学部建築学科 M.R さん
国立大学大学院自然科学研究科地球社会基盤学専攻 W.A さん
毎年恒例のインターンシップですが、2024年度も例年と同じく8月に実施されました。2024年度は、共に長野県内の出身で県外の大学に通う男・女各1名の学生の方々にご参加いただきました。
当社のインターンシップは、「社会人として働く」「建設コンサルタント業界で働く」といった職業意識を高めると同時に、当社の事業内容や働き方(個人・チーム)について理解を深めていただくことを目的とし、今後の職業選択の参考としていただきたいと考え実施しております。
2024年度もそのポリシーに沿って、実際の業務の進め方を体験していただけるようにカリキュラムを作成しました。
2024年度は、2名共「構造(橋梁)分野」を希望されましたので、橋梁設計の基本である橋梁の形式比較を体験していただきました。
2023年度とはまた一味違った実習内容についてご紹介させていただきます。(掲載には、ご本人の許可をいただいております。)
- 期間:2024年8月19日~8月23日(5日間)
- 場所:長野技研本社 他
- 実習内容:
- 1日目 オリエンテーション、橋梁の基礎知識、設計基準や関係法令の確認
- 2日目 CADの基本的な使い方、橋梁形式の抽出、評価項目の確認
- 3日目 CADによる製図、工事費の算出、比較表の作成
- 4日目 成果のとりまとめ、社内発表会、若手社員との座談会
- 5日目 現場見学(実習の題材とした橋梁の架設予定箇所やいろいろな形式の橋梁の現場見学)
橋梁設計の体験プログラムは、過去に当社で架替設計を行った橋梁を題材として、業務の流れを体験できるようになっています。

橋梁概略設計
実際に業務で橋梁の設計をするにあたり、必要となる基礎知識や検討すべき条件を確認しました。
- 交通量や河川条件、設計基準等の条件整理
- 架橋位置や線形、橋長の検討
- 比較する橋梁形式の選定
- コストや施工性等の評価項目の設定、検証
- 形式比較表の作成
といった一連の流れを、実習を通して体験していただきました。現地の写真や地形図、資料などを使って条件を順番に確認していくことで、形式比較のポイントや橋梁設計業務の全体の流れを体験いただけたようです。
CADによる製図
土木設計に特化したCADソフトで、実際に計画した橋梁の断面図を作成する作業を行いました。参加された2名の学生さんは共に、まだCADを本格的に使ったことがない様子。ですが、重要な部分はそれぞれが、単純作業は分担するというように、二人で協力し合って図面を完成させていました。

成果発表資料より
形式比較表の作成
現場条件や設計基準から3つの形式を選定し、コストや施工性、周辺環境への影響など多面的な観点から比較検討を行いました。様々な条件検討の上で橋がかけられていることを知り、「これからは違った視点で橋を見たいと思います!」というコメントを頂きました。

成果発表資料より
現場見学
実習の題材として選んだ橋梁はまだ工事前でしたので、古い橋が残った状態の現場に行きました。実際に現場に行って、どこにどんな形で橋が架かるのかなどをあらためて確認しました。その他にも過去に当社で設計や調査などを行った橋梁をいくつかピックアップして様々な形式の橋梁を順次見学して回りました。
インターンシップは短期間でしたが、建設コンサルタントの仕事や当社の雰囲気などを実感していただき、お二人の将来のお役に立つことができたら幸いです。
ご参加いただき、ありがとうございました。